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2. Introduction

sawfish は X11 の Lisp による拡張が可能なウィンドウマネージャです。これ はできるかぎりすべてのウィンドウを制御する領域(装飾、操作)でのカスタマイ ズが可能かつ、それでもなお既存のウィンドウマネージャと同等の速さかあるい はそれらよりも速くなることを目指しています。

この拡張性にもかかわらず、その[設計]方針は大抵のウィンドウマネージャと比 較しても最小限です。まだデスクトップの背景[の設定機能]やアプリケーション ドック、あるいは他の機能は実装されていないので、分離された他のアプリケー ションから得なければなりません。

[訳注: つまり sawmill を単体で起動しても X のデフォルトの格子の画面にし かならず何も動いていないように見えます。従って、例えば背景を設定するなら GNOME と一緒に使って GNOME の方でデスクトップの背景の設定をしたり、xli や display (Imagemagick に含まれる) などで背景を設定したりする必要があり ます。これは背景など何もいらない :-) という方には逆にうれしいかもしれな いですが :-)]

すべての高等なウィンドウ制御の機能は将来の拡張性、あるいは再定義のために Lisp で実装されています。そしてまた Emacs のように[ウィンドウマネージャ が]受け取った大抵のイベントはキー割り当てやフックを通じて Lisp [実行]環 境に届けられます。これらのイベントには[マウス]ポインタの振舞いや多くの X11 内部のイベントが含まれています。

Sawfish は librep という Lisp 環境 (see section `Overview' in The Librep Manual)を使いますが、これは Emacs Lisp (see section `Overview' in The Emacs-Lisp Manual) に似た、けれども多くの拡張(例えば、動的な スコープの代わりに文法的なスコープ)がなされた言語を実装した実行時ライブ ラリです。このマニュアルはこの言語の最低限の基本的な知識を身に付けるため のものです。



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